BEAN TO BAR CHOCOLATE(ビーントゥーバーチョコレート)は、カカオ豆からチョコレートになるまでの全過程を行うことで、世界的なトレンドにもなってきてます。日本でも多くのBEAN TO BAR CHOCOLATEショップがオープンしております。
その中でも、RAWチョコレートを製造するショップは少ないです。RAWチョコレートは、焙煎をして作るチョコレートよりも、非加熱である分、雑菌などの問題も多く衛生管理が難しいことも大きな理由になります。
CHOCOZEYOのチョコレートは、非加熱のRAWカカオ豆と焙煎したカカオ豆を混合して製造します。
やはり、チョコレートは、従来のように焙煎したほうがメイラーノ反応が生かせ、カカオ豆の醍醐味であるフレーバーやテイストは良くなりますので、それを取り入れないメリットを感じることができませんでした。
しかし、半分以上のカカオ豆は、非加熱なので、酵素はしっかり残したチョコレートを提供できると信じています。
カカオの木からカカオパッドをもぎ取り、その中からカカオの種を白いカカオパルプ(果実)と一緒に取り出します。
この果実は、ライチ―のような甘酸っぱい味で、とても美味しいです。この果実の糖分が、次の発酵に生かされます。
木箱にカカオ豆をバナナの葉っぱ(酵母利用)と一緒に入れ、1週間ほど発酵させます。カカオ豆の風味を決定するには、非常に重要な工程になります。発酵工程は、2段階あり、最初にエタノール発酵させて、次の発酵の作業にて酢酸が作られ、カカオ豆の温度も50度になります。この温度はカカオ豆の発芽を止めるために必要で、このタイミングこそが、カカオ豆の風味を作る大きな要因になります。
ローフードの定義では48度以下で製造とありますので、50度ではその定義にはあてはまりませんが、ローフードで一番大切なのは、酵素が活性しているかどうかです。酵素は40度程度が活性が高く、50℃になると消失するのではなく40℃の時よりも働きが悪くなるとのことです。完全48度以下のローフードの定義での製造は、すでにこの発酵時点であてはまりません。
乾燥は、天干しによる自然乾燥です。木組の上での乾燥は風通しが良くなりますし、衛生面でも最適です。雨では屋内へ移動させます。
中南米などの乾燥方法は、広場やコンクリートに直接ビニールを敷いて乾燥させる農家もあり、太陽の温度が地面に吸収されて、RAWチョコレートの定義である48度以上の高温にて乾燥させることもあります。この場合は、すでにローフードの概念から外れていますが、そのカカオ豆を焙煎(ロースト)せずにRAWカカオパウダーとして、売り出せば誰も気づくことができません。チョコレート製造業者は、トレーサビリティを行わない限りはこの事実はわかりません。
麻袋に詰められたカカオ豆は、輸出準備に入ります。
カカオ豆をローフードとして輸入するためには、一般的なコンテナーでは、赤道付近では70℃という高温にもあり、その時点でローフードとしては取り扱いはできません。詳しくは、トレーサビリティのページへ
輸入されたカカオ豆は、CHOCOZEYOのチョコレート工房にて、BEAN TO BAR CHOCOLATEとして製造されます。
RAWチョコレート作りは、通常のカカオ豆の焙煎(ロースト)の作業は行いません。まずカカオ豆を洗浄して選別にかけてから、24時間以上かけて食品乾燥機にて水分を飛ばし、パリパリの状態にします。
豆を粉砕して、薄皮である殻から、剝がれやすいようにします。
焙煎したカカオ豆は、簡単に殻から豆が剥がれるのですが、ローフードのため非加熱のカカオ豆は、簡単には剥がれずに、手作業になることが多く一番苦労をする工程になります。
この行程が、RAWチョコレートの製造を難しくしている原因で、ほとんどのRAWチョコレート業者は、すでにカカオニブやパウダーになったペルー産などのカカオ豆を使用しています。酸味とベリー味が特徴であるマダガスカル産のカカオ豆を使用しているCHOCOZEYOのチョコレートは、豆から板チョコまでビーントゥバーチョコレート店として、すべての工程を自社工房で行います。
ウィノワーと呼ばれる機械で、殻とカカオニブ(中身)とに分けますが、日本の農家で活躍をしている唐箕を代わりに使用することで、この工程を行っております。比重の重いカカオニブが、正面に箱に落ちてきて、軽い殻は、機械の外に吹き飛ばされます。
カカオニブをフードプロセッサーにてペースト状にしした後、メランジャ―という石のローラーが回転する機械に入れ、コンチング(練るあげ)します。途中に甘味の食材を入れ、粒子が細かくなるまで練り上げます。チョコレートの口溶けがよくなります。
このコンチングの作業では、チョコレートは熱をもちます。
RAWチョコレートの定義は48度以上の熱を加えての調理はNGなので、扇風機をあて熱を冷まします。
一般のチョコレートでは、24時間~72時間までこの工程を行いますが、CHOCOZEYOは、10時間のみコンチングにしております。72時間の過程をかけて製造されるチョコレートは、山ほどありますし、長くコンチングされたチョコレートは、より市販のチョコレートと同じような口当たりになります。CHOCOZEYOは、まだ粗目のチョコレートだからこそ、カカオ豆の素材を感じ取れ、味わって頂くことができると信じていますし、何よりRAWチョコレートの酵素を失わないためにも、この工程は短くしております。これは賛否両論があるかと思いますが、ONLY ONEのチョコレートのためには、いろんな種類のチョコレートがあってもいいかと考えます。
テンパリングは、バレンタインデーでは女子が手作りチョコレートを作るために、トライをした方は多いのではないでしょうか?
テンパリングは、チョコレートに含まれるカカオバターを分解し、安定した細かい粒子に結晶させて融点を同じにするための温度調整をします。
そして、テンパリングが終わると容器に流しこみ冷蔵に保管をして一連の工程は終了です。
最後に包装を行い、商品として皆様のもとへ旅立っていきます!